「肝機能の数値」が気になってこの記事に辿り着いた都城市、三股町、曾於市の皆様、こんにちは。
健康診断の結果表を受け取ったとき、
「AST(GOT)」
「ALT(GPT)」
「γ-GTP」
といった欄に、赤い数字や「要再検査」「要経過観察」の文字を見つけて、ドキッとしたことはありませんか?
「お酒を飲みすぎている自覚はあるけれど、やめられない」
「お酒は飲まないのに、なぜか数値が高い」
「病院では『様子を見ましょう』と言われたが、体がだるくて仕方ない」
肝臓は**「沈黙の臓器」**と呼ばれます。
痛みなどの自覚症状が出にくい分、数値が悪化しているということは、体からの切実なSOSかもしれません。
この記事では、肝機能の数値が示す意味を解説します。
そして、病院での治療とは異なるアプローチである「東洋医学・鍼灸」が、どのように肝機能の改善をサポートできるのか解説します。
1.肝機能の数値(AST・ALT・γ-GTP)が示す本当の意味
まずは、健康診断でよく指摘される3つの代表的な数値について、正しく理解しておきましょう。
これらは肝臓の細胞の中に含まれる「酵素」の名前です。
AST(GOT)とALT(GPT)
これらは、肝細胞がエネルギーを作るために必要な酵素です。
本来は細胞の中に閉じ込められていますが、肝細胞が破壊されると血液中に漏れ出します。
AST
肝臓だけでなく、心筋や筋肉、赤血球にも存在します。そのため、心臓や筋肉のトラブルでも数値が上がることがあります。
ALT
そのほとんどが肝臓に存在するため、「肝臓のダメージ」をより正確に反映します。
γ-GTP(ガンマジーティーピー)
タンパク質を分解する酵素で、主に肝臓の解毒作用に関わっています。
- アルコールの過剰摂取
- 薬の常用(解熱鎮痛剤や抗生物質など)
- 肥満による脂肪肝
- 胆管(胆汁の通り道)の詰まり
これらによって数値が跳ね上がります。
特に「お酒を飲まないのにγ-GTPが高い」という方は、ストレスや食べ過ぎによる肝臓への負荷が疑われます。
| 項目名 | 男性の基準値(目安) | 女性の基準値(目安) | 違いの理由 |
|---|---|---|---|
| γ-GTP | 50 U/L 以下 | 30 U/L 以下 | 飲酒習慣や体格の差、女性ホルモンの影響などが関係します。 |
| AST / ALT | 30 U/L 以下 | 30 U/L 以下 | 学会等の統一基準では男女共通(30以下)とされることが多いですが、個別の検査機関では女性を低めに設定する場合があります。 |
2.現代人を襲う「非アルコール性」の肝機能障害
昔は「肝臓が悪い=お酒好き」というイメージがありましたが現代はそうではありません。
最近急増しているのが、お酒を飲まない人の脂肪肝(NAFLD/NASH)です。
飽和状態の現代型ライフスタイル
肝臓の数値が上がるのは「アルコール摂取」だけではありません。
現代の生活習慣にも原因がありそうです。
高カロリー・高脂質の食事
処理しきれなかったエネルギーが中性脂肪として肝臓に蓄積します。
運動不足
筋肉でエネルギーが消費されないため、肝臓に負担がかかり続けます。
睡眠不足
肝臓は睡眠中に最も活発に修復・解毒を行います。
寝不足は肝臓の「修理時間」を奪う行為です。
西洋医学では、これらの数値に対して「禁酒」「ダイエット」「食事制限」を指導されるのが一般的です。
しかし、分かっていても実行するのが難しいのが人間ですよね。
そこで注目したいのが、体質そのものを底上げする東洋医学の視点です。
3.東洋医学から見た「肝」の正体:単なる臓器ではない?

最初に東洋医学における肝臓の働きについて解説します。
東洋医学における肝臓の働きには2つあります。
✔最初に知っておくべき基礎知識
②:蔵血作用(ぞうけつさよう)
下記で1つずつ解説します。
疏泄作用(そせつさよう)
まず、最初に東洋医学における肝臓の働き①の「疏泄作用」について解説します。
疏泄作用とは気・血・津液というエネルギーを全身のすみずみまで届け、またそのエネルギーを必要な量、各部分に配り分ける働きのことです。
たとえば木は根から吸い取った栄養分を幹や枝を通して葉までその栄養を届けますよね。そのようなイメージを持ってもらえるといいかもですね。
全身に栄養を届ける働きの事を疏泄作用と言います。
蔵血作用(ぞうけつさよう)
つぎは、東洋医学における肝臓の働き②の「蔵血作用」について解説します。
蔵血作用とは血を必要な量だけ体の中に配り分けたり、血が体の中を周る量を調整したりする働きです。
この蔵血作用により筋肉が良く動き、皮膚や髪がうるおいを保つようになります。
体の中で生成された血を体の各所に配り分けたり、適当な量が周るように調整する働きを蔵血作用といいます。
4. 肝臓の不調、タイプ別3つ

東洋医学からみる肝臓の不調は大きく分けると3つのタイプがあります。
✔肝臓の不調、タイプ別3つ
①:肝虚陽虚
②:肝虚陰虚
③:肝実
それではタイプごとに解説していきますね。
①肝虚陽虚
肝虚陽虚とは肝臓の働きが低下して、そのうえ体を温める働きが低下している状態のことです。
原因としては出産、気ぐろう及び肉体の使い過ぎ、ケガなどです。その他に体質としてこのようなタイプの方もいます。
腰痛を例として説明してみます。肉体労働が多くなりすぎると肝虚の状態になります。肝臓は筋肉の伸び縮みと関係するので、肝虚の状態になると筋肉の伸び縮みが悪くなって腰を動かすと痛みが出るようになります。
肉体の使い過ぎやケガなどにより肝虚になり、更に体を温める働きが低下している状態を肝虚陽虚といいます。
②肝虚陰虚
肝虚陰虚とは肝臓の働きが低下して、陰気と言われる体を引き締める、潤す、冷やすエネルギーが不足している状態のことです。
原因としては肉体労働のやりすぎ、妊娠・出産などです。
偏頭痛を例として説明してみます。陰虚の状態になると冷やす効果が低下して熱が発生します。頭の側面には胆経といわれるエネルギーが流れる通路がありますが、そこに熱がとどまってしまい痛みが発生します。
肝虚陰虚とは肝臓が不調になり陰気というエネルギーが不足している状態の事です。
③肝実
肝実とは肝臓に関する熱や血の流れが滞っている状態です。
原因としてはお酒の飲みすぎ、出産、カゼなどによる発熱、ケガによる内出血、イライラを我慢するなどです。
水溶き片栗粉を例として説明してみましょう。水で溶いた片栗粉は何もしない状態だと混ぜてもサラサラしていますよね。しかし、それに熱を加えるとドロドロになります。
そのように血に熱が加わってドロドロになり流れが悪くなるのを肝実といいます。
5.肝臓の不調で起こる病気

肝臓は筋肉の伸び縮みや泌尿生殖器と深い関わりがあります。
あとは目や頭、もちろん肝臓そのものの病気があるので、その辺りを解説します。
✔肝臓の不調で起こる病気
①:筋肉系の病気
②:目の病気
③:頭の病気
④:泌尿生殖器系の病気
⑤:肝臓系の病気
⑥:その他の病気
①:筋肉系の病気
肝臓の働きの異常で臨床上でも一番多い病気は筋肉系です。
これは、動かすときに痛みが出るというのが特徴です。
✔筋肉系の病気の種類
- ギックリ腰
- 腰痛(腰を前後に動かした時)
- 膝痛(歩くときに痛いなど)
- 股関節痛(歩くときに痛いなど)
このように肝臓の不調で起こる筋肉系の病気は動かすときに痛いという特徴があります。
②:目の病気
目は肝臓から栄養を補うところです。肝臓の不調があると目の病気が出やすくなります。
✔目の病気の種類
- 疲れ目
- まぶたのケイレン
- 白内障
- 緑内障
- 麦粒腫
- 逆まつげ
肝臓の不調は目の病気を引き起こしやすくなります。
しかし、小学生でもメガネをかけている児童が増えたということは肝臓だけではなく目の使い過ぎにも問題があるのかも知れません。
③:頭の病気
肝臓の経絡(エネルギーが通る道)は足の親指から頭まで続いています。肝臓の働きに異常があると頭の病気が出やすくなります。
✔頭の病気の種類
- 頭の病気の種類
- 偏頭痛
- 頭が重い
- パーキンソン病
④:泌尿生殖器系の病気
足の親指から始まる肝臓の経絡(エネルギーが通る道)は生殖器と泌尿器を通っています。
したがって、肝臓の働きに異常があると泌尿生殖器の病気が出やすくなります。
✔泌尿生殖器系の病気の種類
- 月経不順
- 不妊
- 各種婦人科系の病気
- 更年期障害
- 膀胱炎
- 前立腺肥大
⑤:肝臓系の病気
五臓はそれぞれの働きを助けあったり、抑えあったりしてバランスをとろうとしています。
肝臓の病気には肝臓そのものに不調が出て起こる場合と他の臓器から影響を受けて起こる場合があります。
✔肝臓系の病気
- 各種肝炎
- アルコール性肝炎
- 肝硬変
- 肝臓がん
- 脂肪肝
- 胆のう炎
- 胆石症
- 胆道閉塞症
⑥:その他の病気
肝臓の不調があった時は上で書いた病気以外の病気もでる事があります。
✔その他の病気の種類
- 立ちくらみ
- めまい
- 疲れやすい
- 肩こり
- 高血圧
- 動脈硬化
- 胆石症
- 顔面神経麻痺
6.鍼灸が肝機能数値を下げるサポートになる「3つの理由」
「鍼灸でなぜ数値が変わるのか?」と不思議に思われるかもしれません。
鍼灸が肝臓にアプローチできるメカニズムは、科学的・東洋医学的な両面から説明できます。
① 自律神経を整え、肝血流をアップさせる
肝臓の働きは自律神経(交感神経・副交感神経)によって支配されています。
ストレスで交感神経が優位になると、内臓への血流が制限され、肝臓は酸欠状態に陥ります。
鍼灸は、副交感神経を優位にし、肝臓へ流れ込む血液量を増加させます。
新鮮な血液が送り込まれることで、壊れた肝細胞の修復が早まり、ASTやALTの数値が落ち着いてくるのです。
② 炎症を抑え、解毒力を高める
鍼灸には抗炎症作用があることが分かっています。
肝臓内の慢性的な炎症(脂肪肝などによる炎症)を鎮めることで、細胞の破壊を食い止めます。
また、血行が良くなることで、老廃物や毒素の排出(デトックス)がスムーズになります。
③ 「肝の熱」を取り除く
東洋医学では、アルコールや脂っこい食事、怒りの感情などは肝に「熱」を持たせると考えます。
この熱が数値を押し上げる要因です。
鍼灸では、手足にある特定のツボ(経穴)を刺激することで、この過剰な熱を逃がし(清熱)、肝臓をクールダウンさせます。
7.鍼灸治療院たけしたが提案する、肝機能改善の特効ツボ
当院の施術でも頻繁に使用する、肝機能に有効なツボをいくつかご紹介します。
太衝(たいしょう)
肝臓そのものに効果があるツボです。
足の甲にあって、親指と人差し指の骨が交わる場所にあるツボ。
肝の機能を高める最重要ポイントです。

肝兪(かんゆ)
背中の中ほどにあるツボ。胸椎9と10の間のところから横に1㎝~2cmのところ。
肝臓の裏側に位置し、直接的に肝臓の働きを活性化します。

不容(ふよう)
お腹にある肝臓に直接働きかけるツボです。
みぞおちの少し下から横に指をずらして肋骨に当たったところ周辺。(人によって取る位置が異なります。)
当院ではここに鍼灸をして、付け鍼をします。

40代女性の患者さん、当院での全体治療と不容の付け鍼を続けた結果。
γ-GTPが下がったと報告がありました。
8.日常生活でできる「肝活(かんかつ)」アドバイス
鍼灸の効果を持続するために、ぜひ日常生活で取り入れていただきたい習慣があります。
「23時まで」に寝る準備を
東洋医学では、深夜の1時から3時は「肝の時間」とされています。
この時間に深い眠りについていることで、肝臓は効率よく修復されます。
理想は、血液が肝臓に戻り始める23時頃には布団に入ることです。
目を休める時間は「肝」を休める時間
「肝と目」は深い関係があります。
スマホやPCの見すぎは、肝を直接疲れさせます。
1時間に一度は遠くを眺めたり、蒸しタオルで目を温めたりしていたわりましょう。
酸味を適度に取り入れる
東洋医学の「五行説」では、肝に良い味覚は「酸味」とされています。
梅干し、酢の物、レモンなどを適量摂ることで、キュッと引き締める力が働き、肝の働きを助けます。
9.「数値は悪くないけれど、しんどい」方へ
実は、鍼灸院を訪れる方で最も多いのが、「数値は基準値内、あるいは境界線なのに、体が重だるい」という方です。
これは西洋医学の検査には引っかからない「機能低下」の状態です。
- 朝から体が鉛のように重い
- 顔色がどす黒い、または黄色っぽい
- 爪が割れやすい、筋が入る
- 目が疲れやすく、かすむ
- 些細なことでイライラしてしまう
これらはすべて、肝臓からの「助けて」のサインです。
数値が悪化して「病気」と診断される前にケアを始めること(未病先防)こそ、鍼灸が最も得意とする分野です。
10.まとめ:肝臓を労わることは、人生を労わること

肝臓は、私たちの体の中で最も大きく、最も多くの仕事をこなしてくれる臓器です。
あなたが毎日仕事に励み、食事を楽しみ、喜怒哀楽を感じられるのは、肝臓が裏で黙々と働き、エネルギーを蓄えてくれているからです。
もし今、あなたの健康診断の結果に赤い数字があるのなら、それは自分自身の生活を見つめ直す時期です。
また、体を大切にするための「ギフト」だと捉えてみてください。
鍼灸治療院たけしたでは、数値という「結果」だけを見るのではなく、その背景にあるあなたの「体質」と「生活」に寄り添います。
鍼灸の心地よい刺激で、硬くなった肝臓と心を解きほぐしていきましょう。
「再検査が不安」
「最近疲れが取れない」
という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
あなたの肝臓が再び元気に働き出せるよう、精一杯サポートさせていただきます。
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