「なんとなく体が重だるい」「寝ても疲れが取れない」「急に頭痛や肩こりがひどくなった」 季節の変わり目、そんな不調に悩まされていませんか?
その原因は、近年注目されている「寒暖差疲労」かもしれません。私たちの体は、気温の変化に対応しようと想像以上にエネルギーを消耗しています。今回は、この現代病ともいえる不調を、日本伝統鍼灸の視点から紐解き、根本から整える方法をご紹介します。
1.『寒暖差疲労』を現代医学の視点でみる
『寒暖差疲労』には自律神経の働きの不調が大きく関わっています。
私たちの体は、自律神経(交感神経・副交感神経)を働かせて体温を一定に保っています。
しかし、1日の気温差が7°C以上になると、このスイッチの切り替えが追いつかなくなり、自律神経がパニックを起こしてしまいます。
これが「寒暖差疲労」の正体です。
詳しくはこちら↓
気温差7度以上で要注意!「寒暖差疲労」を徹底解説。なぜ疲れるのか?という疑問から、効果的な入浴法、服装のコツまで、忙しい方でもすぐ実践できる情報を凝縮してお届けします。
2.『寒暖差疲労』日本伝統鍼灸の視点でみる
日本伝統鍼灸では『寒暖差疲労』の原因をバリア機能とエネルギーの不足の2つが関与していると考えます。
日本伝統鍼灸でいうバリア機能とは
体の表面をバリアするものは陽気です。
「陽気?ちょっと何言ってるか分からない。」と思わないで少しだけ付き合ってください。
この陽気は人体の外側を巡って、気温・湿度・気圧から体を守っています。この、気温・湿度・気圧のことを伝統鍼灸では外邪(がいじゃ)と言います。
外邪の種類
風・熱・暑・湿・燥・寒
この外邪の変化を寒暖差と捉えてもいいのではないでしょうか。
陽気が不足なく体の外側を巡っていると外邪の影響を受けずに病気の発生を防ぐと考えらています。
日本伝統鍼灸でいうエネルギーの不足とは
日本伝統鍼灸でいうエネルギーの不足とは陽気が不足することですが、この陽気の調節をするのが肺臓です。
「陽気の調節を肺臓がする?」と?が頭の中を巡っていると思いますが、飽きずに付き合ってください。
肺臓の陽気は*1皮毛(ひもう)を循環して*2そう理を開けたり、閉めたりして陽気を発散して外邪から体を守っています。
陽気の循環に関わる肺のエネルギーが弱くなると外邪の影響を受けて、病気になるのですが肺のエネルギーが不足する原因には4つあります。
肺臓のエネルギーが不足する原因
飲食の食べ過ぎまたは不足
精神疲労
肉体疲労
加齢
陽気の調節をする肺臓のエネルギー不足は寒暖差疲労の原因と言っていいでしょう。
*1皮毛(ひもう)・・・ヒフのこと
*2そう理・・・気が出入りする窓
3.寒暖差疲労を日本伝統鍼灸で改善
日本伝統鍼灸の特徴は一人一人に合った治療を行うところでしょう。
オーダーメイド治療
日本伝統鍼灸の強みは「オーダーメイド治療」です。
日本伝統鍼灸は同じ症状、同じ病気でも個人の体質に合わせて治療できるのが特徴です。また、その人が持っている自己治癒力をアップさせるのも特徴です。
日本伝統鍼灸では体質を4つのタイプに分けて治療を進めていきます。
・4つの体質
肝虚タイプ
脾虚タイプ
肺虚タイプ
腎虚タイプ
それぞれの体質に合わせて根本治療をして、あとは症状や病気に効果のあるツボを使って治療します。
詳しい内容はまた別の記事で解説しますね。
オーダーメイド治療の例
寒暖差疲労で多い頭痛を例に解説しますね。
頭痛という場合は肝虚タイプがほとんどですが、別のタイプも考えられます。
- 肝虚タイプ:頭頂部や頭の片側
- 脾虚タイプ:前頭部
- 肺虚タイプ:後頭部
- 腎虚タイプ:後頭部
頭痛によって根本治療が変わるのは面白いですよね。
あとは、頭痛に効果のあるツボを探して鍼灸をします。
4.寒暖差疲労チェック 「気」の巡りは大丈夫ですか
寒暖差疲労で現れる症状をまとめてみました。
ご自身の症状と照らし合わせてみてください。
・全身症状
強いだるさ
倦怠感
疲れが取れない
身体の熱感
・頭・首・肩
頭痛
肩こり
めまい
ふらつき
耳鳴り
・消化器系
食欲不振
胃腸の不調
便秘
下痢
・循環器系、泌尿器系
手足の冷え
血流悪化による冷え性
むくみ
・心療内科系
不眠(寝付きが悪い、眠りが浅い)
イライラ
気分の落ち込み
集中力の低下
チェックしてみてどうでしたか?チェックが多いほど、あなたの「気の巡り」が低下しているサインですよ。
5.寒暖差疲労のセルフケア
ご自宅でできるセルフケアを紹介します。
一般の方には市販のお灸が扱いやすいです。
治療院での治療と組み合わせると効果が持続します。
足三里(あしさんり)

【ツボ名】足三里
【効果】胃腸の働きを整える、不眠症、うつ、膝のむくみ
【位置】膝の外側の凹みから4指本分下
この足三里は非常に使い勝手がよく、様々な症状に効果があります。セルフケアとしては最適のツボです。
曲池(きょくち)

【ツボ名】曲池
【効果】肩こり、のぼせ下げ
【位置】肘を曲げた時にできるシワの一番端
足三里とともに使うと効果があがります。
大椎(だいつい)

【ツボ名】大椎
【効果】風邪の初期、気道上部の炎症
【位置】首の7番目の骨の下の凹み
大椎にはすべての陽経の経脈が通っているので、陽気の調節に欠かせません。
「ツボの位置を取るのが難しそう。」「いくつお灸をすればいいの?」と不安や疑問があると思うので、信頼できる鍼灸師にアドバイスをしてもらってください。
6. まとめ:季節を軽やかに過ごすために
寒暖差疲労は、体があなたに送っている「少し休んで」というSOSです。
日本伝統鍼灸は、体の声を聞き取り、無理なく本来のバランスへ戻すお手伝いをします。季節の変化を「辛いもの」ではなく「楽しめるもの」に変えるために。
辛い症状を我慢せず、まずは一度、当院の優しい鍼灸を体験してみませんか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。







